9月4日(火)はケーン職人ブア先生に会うためロイエト県へ。
年々豪華になる長距離バス(VIPと呼ばれる運賃が高いバス)は、各席に液晶画面付き。まぁ特に見る物も無いですが。
今回は丁度、有名な口琴パフォーマーの倍音氏が訪タイしていたので出発前日にいきなりお誘いしたところ、「え、俺アユタヤ行こうとしてるんだけど…」と快くOK、ご一緒しました。
翌朝到着。村で降りるタイミングを逃してバスターミナルまで行っちゃったりソンテウの始発を延々待ったりといろいろしましたが。
相変わらずの静かで素晴らしい風景の村。牛もいっぱい居ます。
倍音氏も「ここで農業やりてぇ」とおっしゃってます。実際この辺に住めたらいいよなぁと思いますが、土地の値段は毎年上がり続けているようですね。
近所のおばあちゃんも元気。毎回新しい子供の面倒を見ているような気がするけど、いったい何人育てたんでしょうか。
年寄りが赤ん坊の面倒を見るのはイサーンではごく普通ですね。
相変わらずのケーン職人ブア先生です。
とりあえず近所のお店に行って朝ごはんを注文。もち米のご飯だけは家から持っていきます。ご飯多過ぎだろうという気もしますが…。
しかしいつも自分の家で作った米が有るってのは良いことですね。作るの大変でしょうけど。
こちらはバンコクで作ってみたところの様子ですが、まず銀などの金属を一定の割合で溶かしてインゴット状に。それを叩いて板状にするんですが、
やってみたところインゴット状から厚板にまでは出来るものの、2mm以下になった辺りではもう焼き鈍せば崩壊したり、硬いまま叩けばヒビが入ったり、厚さも均等にならずと、かなり難しい。金属には金属の技術が有るようで、これまた難しいんですね。
なので結局バンコクのケーン仲間JUNさんにお願いして溶解して機械で圧延して頂きました(笑)。まぁ実際先生もこの工程は鉄職人に任せてるし…。貴金属をやる人ならハンマー打ちで出来なきゃいけないんでしょうね、たぶん。
その厚板。機械で圧延して頂いた物(大きい方)と手でハンマーで打ち伸ばした物の比較。やはり自分の腕でははなかなか均等な厚さにできない。
それからタガネで針金状に切り出して、ハンマーで叩いて伸ばしたものがこのリード板。
今回はこれを持って行って、実際にノミ入れ、竹管に装着して音チェックまでして頂いたところ、「うん、使えるよ」と。
ノミ入れしたリードは竹管に装着する時にリード一個分「パキッ」と折るんだけど、この折った時の感触で使えるかどうかはすぐ分かるんだそうだ。うーん、深いですね。
しかし使えるだけじゃなくリードの良し悪しという事になると、このリード板だけで一本のケーンを作り上げてみないと評価はできない、という事のようだ。「あと、もうちょい薄くまで打ってね」って、一本打つのに2時間ぐらい掛けてるんですが?
いずれにしても最低限使えるものにはなったようで安心。その他いろいろと助言を頂き、近隣の村の職人に注文しておいた楽器を受け取ったり、またご飯食べたりして午後には今回の目的は全部済んでしまったため、この後は倍音氏と共にマハサラカム大学のケーンの先生に会いに行く事にした。
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