2008-03-17

カラシン、高僧の葬儀

14日(金)はカラシンの中心部にある寺、ワット・サワーンコンカーへ。

寺では有名な高僧が亡くなった為、数日間に渡って行われている葬儀の最中だった。

写真右は亡くなった高僧が納められている塔。昔はこれを全部燃やして火葬したそうだが、今は棺だけ燃やして葬儀の後、業者が片付けるのだそうだ。

この葬儀で行われる催し物に参加するのが今回の目的。夕方、我々は楽団メーンバーを集めにマハサラカムへ。ソンテウに20人以上詰め込んで寺に戻った。

遺体安置の塔の前にステージを設置してケーンの合奏。ケーンはイサーン地方の楽器だが、ケーンウォンと呼ばれるこのケーン合奏のスタイルはイサーン地方の芸能ではない。ラーマ6世の一時代にタイ中部に存在したタイ中部の芸能で、その後長期に渡って消え去っていた。それを復興して一般に広める、というのも楽団の活動テーマの一つである。演奏する曲もタイ・サヤーム文化の物が中心で、時おりラオの歌を取り混ぜる感じ。

実際のところ、カラシンでのこのケーンウォンの演奏は歴史上初めてのこととなる。そんな背景は見ている一般のタイ人も知らないのが普通なので、逐一背景を説明しながらの演奏だった。

その後はラムプータイ、ラムクローン、舞踊を織り交ぜて全部で約4時間程の演奏。ラムプータイは年配の女性モーラムの声も良いし、プータイ族のおじいちゃんのピープタイ(プータイ族の笛)もすばらしかった。今回は参加できて良かったと思える、なかなか良い催し物だったと思う。




翌日自分はバンコクでの用事の為に帰ったので火葬は見れなかった。

2008-03-10

文化センター

3月に入り、ラチャダーの文化センターの子供楽団の活動が始まっています。新学期ということで、8日は新入生歓迎演奏会。写真はコーン(ラーマキエン劇)の実演。

我々子供楽団はいつも通り最後の出番でショーヲン、ラムタイプーカオ、タイプワンのセットをやった。

ところで、今まで大きな勘違いをしていたんじゃないかと思う事。日本政府がそのほとんどの建設費用を援助したと言われている文化庁と同じ敷地にあるラチャダーの文化センター、名称はスーンワタナタム・ヘン・プラテートタイなんですが、自分は無意識のうちにこれを日本語でタイ文化センターと呼んでいました。ところがこの日本語訳だと、これがタイ文化(サヤーム文化)の為の施設のような意味に取れてしまいます。そしてこの日本語をまたタイ語に戻すと、スーンワタナタムタイのように変形してしまう。実際自分は何度もタイ語で「スーンワタナタムタイ」と言ってしまった記憶があります。本当はタイ文化センターでは無く、「タイ国の」あるいは「タイ王国国立」文化センターなんですね。英語では Thai Cultural Centre ではなく、Thailand Cultural Centre です。ちょっと思い返してみると、ラオスやイサーンの田舎で「タイ文化センターでイサーン楽器をやっている」と言った時にちょっと怪訝な表情をされたことが有った気がします。つまり、「イサーンやラオスの文化を、この人はタイ文化と呼んでいるのではないか」という疑念を持たせてしまう原因になっていたとしたら、これはまずい。そんなわけで、この言い間違いは改めないといけないと思いました。さしあたり日本語では「タイ国立文化センター」とでも呼ぶようにしましょうか。

この日の写真、左は小学生ダンサー。今時の日本語だとテラカワユす?

右は高校生ダンサーに囲まれて嬉しがっているところ。なんだか浮いている。髭を剃り忘れたせいか?