2013-02-13

[DIY] ウォート・スタンドを作る

ここ数年、子供楽団でウォートを演奏する機会が増えて来ました。
ウォートって、イサーンの竹笛です。

竹の切り口に息を吹きかけて音を出す、単純な構造の楽器です。平たい形なら南米とか世界中に有りますが、イサーンのは丸くてクルクル回して吹きます。うまい構造だと思いますよ。

イサーン楽器は単純なドレミの音階しか持たない物がほとんどですが、その中でも特に単純なウォート。最もよく使われるタイプはドレミソラの6音で約2オクターブ、計12本程度の竹管でできています。

イサーン音楽のウォートのメロディーとしては大体それで事足りるんですが、極たまにファやシの音も欲しい事も有るし、キーが変わったら対処しようが無いので、結局は種類を増やして対応するしか有りません。そうすると所持するウォートの数が増えちゃうわけですが、滅多に使わない種類の物とかを寝かして保存して置くのも気持ち悪い。

ウォートはケーンと同じヤニ(キースート)を詰め込んで調音して有るので、横向きや逆さの状態で保管していてヤニが溶け出したりすると音が狂うし、竹管の内側に付いたヤニの処理が非常に面倒な事になります。

そういうわけで、立てて保管したいというわけで、今回はウォート・スタンドを作ってみました。 材料は水牛の革3m厚。

スタンドの柱部分。楽器全体より高くしたいので結構長いです。

輪っかパーツに楽器を差し込むようにしました。
下は小さな輪っかに刺して支える事に。

輪っかのパーツは薄くしないと曲げにくいので半分の厚さにしました。

ちゃんと研いだ包丁でないとスパっといかないですね。研ぎ方正しいのかどうか未だに分からないんですが、うまく切れた時はちゃんと研げたという事にして…。

日本式の革包丁が使いやすい感じですがこちらでは入手が面倒なので、同じような形を真似してウボンの村の鍛冶屋さんに作ってもらいました。さすがに性能は日本製には全く及ばないようですが、それ以前に研ぎ方もまだ怪しい程度ですから…。

ところでなんでナイフじゃなくて包丁と呼ぶんでしょうか。日本式のが昔から有ったからでしょうかね?

輪っかパーツは取り外してメンテできるような構造にしてみました。柱はすくい縫いのクロス・ステッチとかいう方法で…。

後で考えたら普通のすくい縫いにすれば良かった。その方が輪っかパーツ着脱時に縫い目が邪魔にならないですね。
柱を支える土台となる部分を縫いつけます。

縫ってから更に底を貼り付けちゃうって…、これ後で直そうと思っても直しようが無いじゃないですか。バカですねw。


と、もうどうしょもないのでそのまま進めます。

底にもう一枚貼って厚さ6mmの土台にして外周を縫いつけ。長いので半分眠りながら、みたいな。


できました。

頭の取っ手部分だけ倒せるように、金具を使いました。真ん中にも一本立てるようにすれば良かったかも、もう遅いですが。

ウォート6本をセットしてみます。大小いろんなサイズが有りますが、なんとか全部収まりました。 ちょっと柱が歪んでるかも、中身は空っぽなので。

下から見上げると、そそり立つ感じ。

ウォート・タワー、みたいなw。


作った物は単純な物なのに、いろいろ試してボツになったパーツ達が幾つか…。

2013-02-12

子供楽団、年明けの催し

2013年の最初の活動は1月12日(土)の子供の日の催し。毎年大して変わりませんが。

文化センター内の広場にて、これはタイ中央音楽の楽団。

一人ひとりよく見ると、弾いてたり休んでたり、まぁ大勢居るので大して変わらない感じ。
我々のポンラン楽団は今回歌手が加わり、タイ・プワンと歌謡曲を一つ歌ってもらいました。事前の音合せ中の様子。

やっぱり歌手が居たほうが舞台が華やぐ感じで良いですね。

この時の中学生ダンサー。美しス。
某SNSで公開したら大好評でした。


夕方は王宮広場の隣の国立劇場に移動してこの日2つ目の催し。

毎年来ているのでおなじみの場所です。

何か世間話しているダンサー達。そういえばポーズを取ってない写真ってあまり載せてないですね。

これは竹を飛び越える舞踊のリハーサルの様子。
竹を持つ役割の人は地味な上に力を使うし大変ですね。

本番はこんな感じ。楽しそう。

竹が交差して難易度が上がった所。
時々混乱して焦ってる様子が見えます。

こちらはラーマキエン軍団。

ロウソク舞踊のダンサー、美しス。

と、てんこ盛りの一日でした。

-
翌日1月13日(日)はディンデーン区のワット・パーンというお寺の寺祭りに参加。

狭いお寺の境内に設置された舞台。

境内が狭過ぎてうまく写真に収まりません。

寺祭りの屋台がたくさん出ているので食べ歩き。
日本のたこ焼きもだいぶタイに浸透しましたね。結構普通に食べられる味でした。これは6個で百円弱ぐらい。

寺祭りにはいろんな団体が参加してるので、地元の子供達のダンスなど見て。

こちらのような優雅なタイ舞踊はともかく…、

こういうちょっとやり過ぎな衣装がタイらしさを感じさせます。
小さい頃から、何だかセクシーなダンスを訓練する機会が多いタイ。

そんなわけで演奏中。境内が狭い。

どうも電気が足りなかったようで、途中3回ぐらい停電で中断しましたがなんとか最後まで演奏できました。

この日のダンサー。ビシっとした衣装です。

小学生ダンサー。このお寺の火葬施設の前で撮ったので、ちょっと怪しい感じ。
--
翌週の1月19日(土)は去年暮れにも行った北パタヤのナークルア市場通りへ再び。

ここは狭い通りに対して横向きの舞台なので正面から見れる人が少なそう。

しかし、ひなびた市場の催しとは思えない立派な機材です。

市場なので待ち時間に色々と食べ歩きましたが、この栗とか木の実とかたくさん入れてご飯と蒸かした物、うまいです。名前聞いたけど忘れちゃいました。

舞台上ではソムタムの味を競うコンテストとか、何か延々と続いてます。

舞台裏では出番待ちの地元ダンサーが練習してたり。

と、これらが終わるのを延々と待ってから我々も演奏。

この日のダンサー。
左側は上に書いた中学生ダンサーの別衣装ですね。カワユ。

この日は大御所モーラム、バーンイェン・ラークケンさんが来ていました。

我々の後の舞台だったんですが、移動時間の為に見ることができず残念です。ご健在な様子で何よりです。

2013-01-07

年末年始はウボンにて

12月29日(土)年末年始の酷い渋滞の中、コンケン経由でウボンへ。村への到着は深夜、全部で15時間ぐらい、いやーしんどい。
そんなんで、年末年始のウボンの村の風景です。

これはガイチョン(闘鶏)で盛り上がる村人達。おそらく博打だとは思いますが。

突付き合い蹴り合いで体中傷だらけになって戦う鶏は見るも無残。外国人から見たらあまり趣味が良いとは言えないでしょうね。タイ人でも「絶対見たくない」という人が多いようです。最後はもうボロボロの状態ですが、負けた方は食べられてしまうんでしょうか?

そんな一方、家にお坊さんを招いてタンブン。

なんとお坊さんが9人。家に招くには多過ぎじゃないかと聞いたら、近くの寺はスケジュールがいっぱいで別の村に手配しているうちに手違いが起きて招き過ぎたらしい。

もりもり食べるお坊さん達。我々もこの後頂く。
せっかく来たらやっぱりこれやらなきゃという事で、村のモーラムとお手合わせ。

ラムに合わせるのは1年半ぶりぐらいで、なんだか旋律が把握できなくて難しい。しばらくやったらだんだん思い出してきましたが。

今回は男性モーラムも二人来てくれました。ケーンは男性に合わせるにはライノイやポーサイで吹かなきゃいけないんですが、自分はライノイのトァーイが全然ダメだと分かった。そういえばこれはほとんど練習したことが無かった…、今度練習しておきます。一人オカマさんが踊りで盛り上げてくれてよかった。

年が明けて2013年元日は村人総出で森の中のお寺(ワットパー)へ参拝に。

以前は高齢のお坊さんが一人だけ居て、食べ物がないから村人がお布施に行かないと死んじゃうと聞いて感慨深かったんですが、亡くなったそうです。現在は新しく二人のお坊さんが居ました。

お寺の境内。良い感じです。

そんな感じで現地ではゆったりと過ごせて良かったけど、帰りもコンケン経由でバンコクへ、これまたもの凄い渋滞。交通がしんど過ぎますね。 次回渋滞の時期に行くなら別の方法を考えよう。

隣の竹職人のおじいちゃん。まだまだ元気。