2007-06-08

ビエンチャンでモーラムに会う

再びビエンチャンに来た。

市内中心部の噴水広場前の道路は前回と変わらず工事中。たぶん日本の協力でやっているのだろうけど、進展しているように見えないばかりか更に下水道か何かを掘りはじめているようで酷く歩きにくい。いったい何ヶ月間こんなことをやっているんだろうか。

今回はモーラムを紹介してもらってラムの伴奏の手ほどきを受ける、という目的が有ったのでさっそく前回モーケーン・トーンスァーイに会った図書館へ向かったが休暇中で不在ということで、とりあえず館長さんとお話。

前回も訪れた図書館の資料室。前回は気付かなかったけど今回よく見てみると、これらはまさにモーラムの原点を示す古文書なんですね。棚の一つにはチャードック (ชาดก) と書いてあり、椰子の葉等で作った書物の形をしている。以前の資料の通りで、あぁこれがそうか、なんて思った。

館長さんのはからいで夜はなんとかトーンスァーイさんと待ち合わせすることができ、その後公用トラックで郊外のモーラムの家に向かう。胴体に日本語で「お話プロジェクト」とか書いてある車で、これも日本の支援の一部なのだろうか。

モーケーン・トーンスァーイ(左)とモーラム・ソムブーン・ペットマーニー(右)。

2時間ほど手ほどきを受けることができたので、今回もトーンスァーイさんの手本をmp3プレーヤーで録音しておいた。録音の質は悪いけど。

(6-13追記:録音を編集しなおしました)

Morlam Sombun PhetMaNi and Morkhaen ThongXeuy UThoumPhone 2007-06-07 Vientian
  • SutSaNaeng rythm part スッサネンの後半のリズムが入る部分。
    まずスッサーネン、前奏と語りのところは何とかなるんだけれど、後半リズムが入るとこれがラムと全然合わないので手本を示してもらった。これは時間をかけないとだめなようだ。ケーンはAmスケール。
  • LamSing ラムシンの手本。
    前半は語り、後半はおなじみのラムシン。モーラムとして成功したモーラム・ソムブーン本人の生活を歌っている。ケーンはAmスケールでライノーイ(Dm)。トーンスァーイさんはこれを自分にやらせたいらしく、何度も何度もやらされた。
  • ToeiKiao トァーイの手本。
    最初はラム無しでライヤイ、その後ラム有りでライノーイ。ケーンはGmスケール。
右は練習中の図。トーンスァーイさんが撮ってくれたけどなんだか構図が変ですね。

初めてのラムの伴奏で、たった2時間程度なのであまり身についた気はしないが、まぁよい経験になった気がする。モーラム・ソンブーンさんは非常に良い声で、それを目の前で聞くこともできたし。お祭では二日間眠らずに歌い続けることもあるそうだ。

それと、モーケーン・トーンスァーイさんからケーンを習う日本人は何人も居て、「これだけできます」という証明書を何度も書いたそうだ。ということはラオスでケーンを習う日本人は何人も居るということで、これは意外なことだった。トーンスァーイさんから習ったことがある人とお知り合いになりたいところです。

ただ予想外の問題だったのが、トーンスァーイさんは普段はなるべくタイ語を話すように気を使ってくれるのだけど、タイ語を使って教えているのを役人が聞いたら問題になるということで、録音を公開するとなるとラオ語でなければならないのだそうだ。これは想像もしない事だった。ラオ語が聞き取れない上に、お土産に持って行った強い酒のせいで、説明を聞いても途中からわけがわからなくなった。

今回は本当は一週間ぐらい習うつもりだったのだけど急にバンコクに帰らなくてはならなくなり、今回手ほどきを受けたのはこれだけ。また機会を見つけて行きたいが、現在タイ国内でとても興味を引かれる地方があるので、次回はまずはそちらを攻めてみたいと思っている。

それにしてもケーンを持って旅行に行くといろんな人から吹いてくれと言われる。ビエンチャンの噴水広場前やノンカイのイミグレなど変なところで吹いたけど、わいわいと人が集まってきて踊り始めたりして面白かった。

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