2008-02-02

プータイ式ピクニック

旅行三日目はムクダハンでのピクニックに向かう。

マハサラカムのケーン楽団のメンバー数人とカラシンに戻って一泊した後、業務用ソンテウに乗り込みムクダハンに向かう。作ったばかりのピー・プータイやピンももちろん持っていきます。

目的地のノーンスーン郡に向かう間、道中に点在するプータイ族の村に寄っては一人二人と今回の参加者を拾って行きます。みんな結構年配でプータイの楽器や歌ができる人達です。左のおじいちゃんは自作のピンを持ってます。ピックアップが付いているセミアコースティックのような感じ。村ではあちこちで蜂蜜酒を振舞われました。甘いカクテルのような飲み物で、結構うまいですね。

ピクニック会場は乾いた田んぼにぽつんとある建物。プータイ式ピクニックとして、まず最初に行うのは魚を捕ること。

フナのような魚やナマズは網で池をさらって捕り、めだかのような小魚(プラーシウ)や小エビ、貝類は浅い池を泥で堰き止めて網を張った穴で水を越して捕る。池の片方の水が無くなったら泥を掘るとまた出てくるので、潮干狩りみたいな感じで楽しい。食べられない魚は?と聞くと、とにかく田んぼの魚は全部食えるそうです。ほんとうかいな?

小魚はラープに、小エビはコイに、大き目の魚やナマズは煮物に、持っていった材料でソムタム、と手分けして食事を作ったら、とりあえず宴会。ビールと蜂蜜酒の良いつまみになりますね。ただし日本人は抵抗力が低いので、限りなく生に近い料理であるコイは味見程度にしておいた方が良さそうです。


写真の左はモーラム・サムリーさん。宴会の始まりや終わり、参加者の紹介とかが全部語り(ラム)なので、ちょっとしたコンサートを見ている感じでした。N先生の楽団ヌムラーオ・サーオプータイのコンサートにもよく参加している人です。

年配が多いので途中政治議論になったりしたけど、ひとしきりわいわいとやったら宴会はお開き。なかなか楽しかったです。

ケーン楽団やN先生の楽団のやっている音楽、そしてモーラムも含めて、それらは本来土地の生活に根ざしたものなので、例えばプータイの音楽をやるのならプータイの生活様式を知るという事もテーマになります。そういう意味ではこの年配の人達は土地に密接した音楽を受け継ぐ証人であり、我々の師匠でもあります。N先生がこのピクニックを企画したのも、その辺が背景に有ったのでしょう。

帰りは寺に寄ってお坊さんに面会。年配の人でもお坊さんに会うと子供が父親に話すように、今日の出来事を報告するんですね。ちょっと興味深い光景でした。

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