2008-02-12

ケーン楽団の集い

2月9日のマハサラカム大学ケーン楽団宿舎での年一回の集会に参加するため、再びマハサラカムに向かう。去年も参加したけれど、この集会には歴代の楽団員以外にもいろんな人が集まるので興味深い。

前日の夕方モーチット・バスターミナルへ。最近度々来ていてターミナルビルの中は飽きたと思い、待ち時間の間に外の飯屋に入ってみたけど、これが失敗。調子の良い呼び込みに釣られて入った店のまずいモツ煮がなんと120B。店の前では公然とわざと嘘の値段で客を呼び込み、会計でびっくり、なんていうぼったくりに引っかかってしまった。こんなことはタイでもここ数年無かった経験でした。おとなしくターミナルビルの中で飲み食いするのが正解でしたね。

今回は夜9:30発のルンプラサート社のVIPバス。これは乗ったら食事が出て、コラートでも休憩が無く、朝4時前にはもうマハサラカムに到着。また到着が早すぎたけど、モーケーン・レック君がバイクで迎えに来てくれたのでケーン楽団宿舎へ。

レック君達は前日深夜に到着して酒を飲みつづけていたところで、バイラーンを読みながら内容を説明していました。バイラーンとは古文書の一種で、説法や物語を竹や椰子の木で作った紙に記述したもので、いわばモーラムの原点でもあります。民族の言葉を古文字で記してあるため、普通のタイ人はまず読めませんが彼はすらすら読めるだけでなく書くこともできて、彼のノートには古文字がびっしりと書いてあります。

こういう古文書はラオスの国立図書館では見たことがありますが、中身を見るのは初めてなので写真をとっておきました。こんな物がなんでここに有るのか聞いたら、お寺から借りてきたそうです。ほいほいと借りてくるような物では無いと思うんですが。

夜が明ける頃から起きてきた人も加わり、日が沈むまではひたすら飲み食い、楽器や歌、寝るの繰り返し。まったく気を使わない感じが良いですね。


夜はお坊さん5人とプラーム(神主)を招いてタンブンと、お馴染みバイシースークワンの儀式。毎回お経の時に口パクしてるのもナニなので、ちょっとぐらいお経を覚えた方が良いんだろうか、なんて思ったりして。バイシーは堅苦しくなくて良いですね。手首に糸を巻いて祝福し合う習慣は、気になる女性と友達になるきっかけとしても良いんじゃないでしょうか。

そして屋外で宴会。若手モーラム・P君がひたすら歌いつづける間にモーケーンが次々と入れ替わるという珍しい状態。モーラムは少ないけどケーンを吹ける人はここにいっぱい居るのでした。

明け方の到着後からひたすら飲み食いしていたので自分は夜中1時ごろには小屋の軒先の寝床へ。歴代の先輩達が歌うのを聞きながら就寝。この時期はバンコクとは気候がはっきり異なっていて、夜は冷え込みますが毛布2枚で何とか耐えた。朝5時頃にはケーンの音で目が醒めましたが。

翌日もまたお坊さん達が来て前日と同様の儀式。去年同様、ケーンの合奏に参加させてもらいました。ケーンを吹いている変な日本人が興味深いせいか、モーラムのおばさんにじーっと見られちゃいました。

これで一通りの集会は終わり。この日も夕方まで皆酒を飲みつづけていましたが自分はもうさすがに飲めなかったので町の中心での赤十字のお祭へ買い物に。ンガーン・ガーチャートと言ってバンコクでも同様の大きな祭があります。プータイ風の服を買うつもりだったんだけど、そういう出店はほんのちょっとしか無かったので諦め、布袋だけ買いました。残念。

楽団員の一人の勤務先である博物館で休憩後、夜行バスでバンコクへ向かって今回の小旅行は終了。


おまけ。楽団宿舎に有ったイサーン地方の嗜好品であるビンロウ(マーク)と煙草のセット。酒とこのビンロウで二日間、酔っ払い続けていた人も居たようです。煙草を巻くのはバナナの葉から作ったバイトーン、これはバンコクには無いということでお土産に貰いました。後でバンコクにて煙草の葉だけ買ったら、数ヶ月分はもちそうな分量で5バーツでした。普通の煙草は20本で40バーツ以上します。ということは、税金はタバコの葉の分量に掛かるわけじゃ無いようですね、不思議です。

[080310追記: 上記のバイラーンとバイトーンの名称がごっちゃになってしまっていたので修正しました。]

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