2007-02-17

再びマハサラカムへ

なんだか最近頻繁に行動を共にしているN先生、A先生と共にマハサラカムへ行くことになった。16日の午後A先生の車で出発。

まず途中のコンケンで寄り道してA先生の友達の家での結婚式にお邪魔した。去年見に来たモーラム・コンテストの会場のすぐ近く。

とりあえず駆けつけ一杯してわいわいやっていたら、近所のおじいちゃん達が様子を見に来た。ケーンの音が聞こえたから見に来たとのこと。

さっそくおじいちゃんの一人に吹いてもらう。ケーンを吹くのは数十年ぶりだそうだがさほど違和感も無くさらりと吹いている。きっと体が覚えているのだろう。おじいちゃんの世代にとってケーンという楽器はなんら珍しいものではなく、男性なら多少は練習したことが有るものなのだそうだ。でもよく見たらおじいちゃんの右の薬指が欠けているようで、ちょっと驚いた。

古い時代の旋律を聞くのが大好きなN先生はじっくりとその音を聞いていた。

そして我々は目的地のマハサラカムへ向かう。

深夜、マハサラカムのケーン楽団宿舎に到着。相変わらず廃屋のようなボロボロの宿舎の庭に敷いたゴザの上で談笑。ここに来るのは3回目になるかな?

写真のケーンは全て、職人に修理してもらう為に今回我々が持ってきたケーン。全部何かしら壊れている。が、多少壊れていようが、そこにケーンが有ればひたすら吹きまくるのがここに来る人たちの習性。用事で来られない人の為に電話の向こうとこっちで交互に演奏、とか変なことをやっていた。夜間通話無料の契約なので電話代は平気だそうだ。

そのうち焚き火で何か紐みたいな変なものを焼き始めた。牛の皮の部分だそうだ。

写真の右が焼く前で、左が焼いた後。炭にしか見えないが、これをハンマーで叩きまくって焦げを全部落とすと食べられるようになる。食感はスナック菓子と肉を同時に食べたような、うまいのかまずいのかよく分からない感じ。かなりよく噛まないと飲み込めない。

しばらくして徐々に皆帰ったり宿舎の寝床に入っていったが、N先生は最後の一人になってもひたすらケーンを吹いている。学生時代の6年間ほど、ここで毎日のように一晩中ケーンを吹いて過ごしたそうだ。修行僧みたいにひたすら練習していたのかと聞くと、「そうじゃない、ここは幸福に満ちた場所で、ここから出る気にならなかった」のだそうだ。

夜中2時半を過ぎたので、さすがに自分は先に寝させてもらった。寝床に蚊帳が用意されていてよかった、無いとまず寝られないけど。

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